朝。
比較的調子が良さそうだったので職場へ顔を見せに行こうかと思い自転車へ乗ってはみたが、
途中で気分が悪いわけでもないのにどうしても先へ進めなくなり、
気持ちは行きたいのに不安でどうしたらいいのか分からなくなってしまい、
家に戻ろうにも戻って良いのか分からず、
自転車の方向変更を何度か繰り返した挙句、
結局家へと戻ってしまった。
そして昼。
姉と一緒なら大丈夫だろうと少し距離のある書店へと足を延ばし、
無事目的地までは到着したのだが、
一番肝心な姉の用事を待っている最中にまたどうしたら良いのか分からない程強く不安になり、
タブレットを口にしようが薬を呑もうがそれは到底耐えられるものではなく、
今日中に買物を済ませなければならなかったらしい姉を散々困らせ悩ませた挙句に二台乗っていった自転車のうちの一台を書店へ置き去りにし、
遠い道程
(みちのり)を二人で歩きながら帰ってしまった。
その置いてきた自転車を取りに行ったのは勿論自分ではなく全く無関係なもう一人の姉と母親だ。
こんなに大きな迷惑をかけるのなら出掛けなければ良かったか、
そうは思ってみても独りで家に残り留守番をしているのも不安で苦しかっただろうと思うのだ。
そして夜。
当然家族に迷惑をかけた自分が赦せずまた具合が悪くなる。
もうどうすればいいのかが分からない。
誰の邪魔もしたくなんてないのだけれど。
こうなったら生きていること自体が人の迷惑になっているような気がして辛い。
でももう逃げ場もないのだ。
苦しい。
会社の方は休暇をもう少し延ばすことにし、その許可を得る。
一体どうしてやれば私の身体は正常に機能するようになるのか。
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